『夕菜(1)』
北里ナヲキ

●乳シズム 5
●推奨ランク A
●フェチ嗜好 フォルム(視姦),乳吸い(乳舐め),乳揉み

2004年6月発売。北里ナヲキ氏3冊目の単行本。恐らくコンビニ誌での連載。そのため、エッチシーンはいわゆるB5版のエロ漫画に比べると「流れるように、爽やかに」という、陰湿さに加えて爽快感をプラスしたものに仕上がっているが、その中でも、『夕菜(1)』はオッパイへのこだわりが高い。コンビニ連載から出た単行本の中では、かなり巨乳へのフェティシズムが高い作品である。
ヒロインの名前は夕菜。27歳の未亡人である。資産家の夫の遺産を受け継いで、別荘にカフェをオープンしている。物語は、そのカフェに訪れる男たちと夕菜との情事を中心に展開する。男性遍歴を重ねながら、亡くなった夫の代わりを捜し求めていく、ちょっとした冒険譚だ。
連載している雑誌の特性から、セックスの対象となる男性は基本的にオジサン。30〜50代が中心である。少し劇画寄りの、実写に近いテイストのルックスに女体の描写だが、これがかなり巨乳である。巨乳というより爆乳だ。
しかも、ほぼ常時、カメラは乳房に向かっている。着以状態であっても、乳房のふくらみが捉えられ、乳房の大きさを強調するようなアングルや入り方でカットにおさまる。この乳房への情熱は誉めるしかない。乳シズムは五つ星――まさに最高のレベルだ。
コンビニ誌という性格上、エッチシーンをひとつの流れ全体として描かねばならぬために2頁にわたって乳吸いなんて芸当はできないが、その制約の中でも3カットを費やしてぴちゃぴちゃ乳首を舐めたり吸ったりしている。そして、ことごとくフェティッシュなアングルで乳房を狙い撃ちにする。そして、豊満さを画面にあふれさせていく。
豊満なる乳房への視線、フェティッシュなアングルで乳房を捉えようとする情熱は、本当に何度見ても素晴らしい。安心してお薦めできるレベル――ランクAのエロ漫画だ。
北里ナヲキ作品の中では、この『夕菜』シリーズ3作が、巨乳フェティシズム的には最もポイントが高い。劇画チックなタッチで描かれる豊満な女体と巨乳フェチが好きなオッパイ星人は、是非とも手に入れておきたいシリーズだ。
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