『お姉さんが…してあげる』
かのはじめ

●乳シズム 2
●推奨ランク C
●フェチ嗜好 なし

2004年発売。表紙はよく嘘をつく。表紙に惹かれて中身を覗いたら、全然違うタッチだったということがよくある。
だが、この作品に限っては、それはない。カラーがついていないだけで、繊細な描き込み具合も、精緻さも、タッチも、ハイレベルな表紙のまんまである。
──ン? デジャヴーか? 某レビューとまったく冒頭が同じ気がするのは、気のせいか?
確信犯である。名前が「乱満」でなく「おかのはじめ」となっているのは、あまりに作品のカラーが違いすぎるからである。
内容は、ショタの男の子が思い切りお姉さんにかわいがられ、いじめられるもの。特に「満員電車でXXX」がいい。間違って女性専用車両に入ってしまった中学生の男の子が年上女性にひたすら嬲られる話。ひとつの男性的マゾロマン。きれいな女性にいっぱい責められたい、玩弄されたいというのは、すべてではないが男が持つひとつのマゾヒスティックな性的幻想である。このお話にほれこんでしまって購入したようなものだ。
収録されている物語の大半は、この「年上女性⇒年下少年」という構図のエロである。それだけ、たっぷりお姉さんに責められる快感を楽しめるというわけだ。
絵的な乳房表現は申し分ない。ただ、ボリュームはDカップと低め。具体的な乳責めも少ない。だから、オッパイ目当てで買ってしまうと残念な結果に終わってしまうだろう。
だが、本書はオッパイ星人のために描かれた漫画ではないし、またそう宣伝されているわけでもない。たとえ巨乳への責めがほとんどなかったとしても、おかのはじめ氏が描くオッパイや女の子の身体は凄くフェティッシュでエロイし、オッパイなしでも堪能できる。たとえCランクという位置づけだったとしても、本書の魅力や作品全体としての評価が減じることはない。オッパイフェチという局部的観点を取っ払えば、本書はエロ漫画として非常に優秀な、エッチな一冊なのだから。
購入⇒お姉さんがしてあげる

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