『ドッグスタイル』
米倉けんご

●乳シズム 2
●推奨ランク C
●フェチ嗜好 パイズリ,乳吸い,乳揉み

1998年作品。米倉けんご氏、2作目の単行本。基本的に中編が基調の物語である。「ぼくらのれーこせんせい」という短編以外は、「全3話の中編と全4話の中編がおさめられている。最も長いのは、表題作の「ドックスタイル」だ。
巨乳への具体的なフェティシズムという局所的な観点から見てしまうと、『ドッグスタイル』に対してはCのランクをつけることしかできないけれど、個人的にはあまりそのようなランクをつけたくない一冊だ。特に、「ドッグスタイル」を目の前にしては。
作者自身述べているように、元々は「兄弟」と「後背位」をテーマにしたかったとのこと。それがゆーじというキャラに入れ込んじゃってエネルギッシュな、激動的な形でスパークしたのが、「ドッグスタイル」だ。
愛している、その言葉が言えず、妹をなぶるだけの兄。そして、おじさん相手に体を売る妹。そんな彼女にほれこんでしまったユウジ。
その激情の交錯、不器用のもつれあい。米倉けんごの中の毒、暗部に潜むタナトスとリビドーの混濁が、この作品の中にあふれている。もはや、エロ漫画の枠を飛び越えてしまっている。米倉けんご自身も「ヨネケン的にも超抜けねえ」とカバー裏でコメントしているが、『ドッグスタイル』の価値は、「抜き性」以外にある。微乳の物語だが、心に沁みた。
オッパイ星人にとっては、唯一の短編、「ぼくらのれーこせんせい!」がいい。唇が厚くて眼鏡でボインな女教師が、電車の中で痴漢を妄想するお話。その中でフェティッシュに乳首を嬲られ、ぷるぷるとふるわされ、きゅ〜っとつままれている。米倉けんごの乳首嬲りは、女性主観的であると同時に男性主観的で、絶品である。二人の男子学生から乳房を吸われているシーンもあるが、残念ながらワンカット。他の中編2つはオッパイ星人が抜くためには描かれていないので、純粋にオッパイ愛撫目的ならばお薦めできない。なお、現在絶版で、中古でのみ入手可能。
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