『エロマンガみたいな恋しよう』 ヤスイリオスケ
●出版 マックス
●定価 952円(税別)
●乳シズム ★★★★★
●推奨ランク BC
●フェチ嗜好 パイズリ・乳吸い・乳揉み
 

 
REVIEW
エロマンガみたいな恋しよう

 2006年12月発売。
 著者ヤスイリオスケは、ゴロメンツという同人サークルの同人師。その商業作家デビュー&初単行本作品が、本書『エロマンガみたいな恋しよう』だ。
 なんともメタフィクションなタイトルである。それ自身エロ漫画でありながら、エロ漫画を読まんとする者に対して「エロマンガみたいな恋しよう」とは、なかなか小憎らしい。そして、実際にメタフィクションが埋め込まれている。
 冒頭の「エロマンガみたいな恋しよう」がまさにそうだ。冒頭のカラーは、ヒロインとのパイズリシーンとして描かれている。だが、途中からそのシーンに絵筆が入る。ヒロインとのエッチだと思っていたものは、実はエロ漫画だったのだ。そしてヒロインは、そのエロ漫画に描かれていた通りにセックスしていくことになるのである。
 といっても、メタフィクションな作品は、この1つだけ。あとは非常に欲望に忠実な、スタンダードなお話ばかりである。
 かわいらしい萌え系の絵柄に、Gカップ以上の大きなオッパイ。ヒロインは全員、かわいらしい顔に、エロかわいい爆乳だ。パイズリは短編13本中10回と非常に数が多い。1回あたりの分量は短すぎず、長すぎず。全部のパイズリがだいたい1頁ほどのシークエンスで終わっているが、この数の多さはちょっと凄い。乳揉み、乳吸い、挿入時の乳揉みもあるけれど、どれも長すぎず、前戯からパイズリ、そして挿入までが流れるような展開で描かれている。過剰に乳への愛撫に走りすぎず、本番を決しておざなりにせず、「挿入」と「非挿入プレイ」とのバランスをきれいにとるその姿勢は、優等生と言えよう。どれかに偏り過ぎることなく、満遍なくオッパイへのフェティシズムが流れている。
 その分、狂うような、偏執的なフェティッシュな情念を感じるのは難しい。乳吸い、乳揉み、パイズリのどれかに特化して満点をとるよりも、満遍なく85点を取ろうというつくり方だ。しかし、その底流には乳房への欲望がある。寝転がっていても、横になっていても、四つん這いになっていても、あらゆるオッパイのプルンとしたやわらかさ、エッチな形を捉えようとする描き手の眼差しがある。その欲望の視線は、まさに五つ星だ。パイズリスキーには「もっと2頁でパイズリを!」と言われてしまうかもしれないが――もし10個のパイズリがすべて2頁なら間違いなくSランク、2006年度巨乳フェティシズムナンバーワンだったが――萌えかわいい巨乳の女の子とのオッパイエッチを楽しむのなら、『エロマンガみたいな恋しよう』ほどお薦めの一冊はあるまい。
 
 エロマンガみたいな恋しよう新装版
 
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