ゼロの者 『恥液のニオイ』
●出版 一水社
●定価 819円(税別)
●乳シズム ★★★
 

 
REVIEW

 2000年10月発売。
 どこまで行くのか、ゼロの者。一般論として、6作も単行本を出せば、エッチシーンもマンネリ、様式化してくるものです。
 しかし。
 ゼロの者の辞書にはマンネリも様式化も存在しないらしい。新刊を出すごとにエロティシズム・ボルテージアップ、絵にもいやらしさ、ねっとりとした感じが加わっていくのです。これは凄い。乳揉み、乳しゃぶり、どちらもしつこく、ネチネチしていて、乳シストにはたまらんフェチっぷりです。
 ただ、乳を描いている人。乳シズムのない人は、乳を揉むだけの絵を見せるだけです。
 喘いだり、背をそったりというリアクションがない。
 しかし、ゼロの者は、揉む→悶える→声をあげるという一連のシークエンスをしっかり描いてくれるのです。乳シズム、ここに極まれり、といったところ。
 乳シズムとエロティシズムの最も濃密な融合がここにあります。
 兄と妹のエッチにしても、最初キスして、またやめて、またキスして、またやめて、とうとうエッチしちゃうというこの展開。エロティシズムがわかっています。
 エロスは、禁断から生まれる。
 その禁断の演出が抜群です。氏自身は、あとがきに「まとめてみて思ったのは、ちょっと中途半端な気がする。絵に特別個性があるわけでもなし、物すごく上手いわけでもなく、ストーリーもアレだし、エロもめちゃくちゃハードってワケでもなく」なんて書いていますが、嘘だ〜〜〜っ!
 あなたの絵に個性がないというのならば、誰に個性があるというのか。
 毎回単行本を出すごとに、もの凄い成長度で脱皮していくエロマンガ家さんは、わたしはゼロの者しか知りません。
 今年(2000年)出た巨乳コミックのなかでは、10月現在最高峰、乳シストならば、避けて通れぬ一冊です。頭のなかで凄いと思いつつ、立ち読み中に勃たされてしまったのには驚いた。凄い作家さんです。
 ↓ご購入はこちら↓
  恥液のニオイ
  恥液のニオイ