大暮維人 『5』
●出版 コアマガジン
●定価 1000円(税別)
●乳シズム ★★
●推奨ランク SAB
●フェチ嗜好 なし
 

 
REVIEW

 1997年作品。
 大暮維人氏2冊目の単行本。
 『5』と書いて「ファイブ」と読む。
 評者はこの本で、大暮維人氏の名前を知った。本書には大暮維人氏のデビュー作「September Kiss」がおさめられている。
 内容はバラバラだ。
 霊ものあり、学園ものあり、大正時代ものあり、神魔ものあり。後ろに壮大なストーリーが隠れているものが多い。
 感じ取られるのは、エロスとバイオレンス、あるいはエロスと殺戮、エロスと血。その中に、『天上天下』と同じ匂いを嗅ぎ取ることができる。
 一番長編の「September Kiss」が倒錯しているが、個人的には大正時代風の「青輝丸」が好きだ。この中に登場する高圧的なメイドの乳がいいのだよ。氏の作品中の言葉を借りれば、魂を揺さぶる乳だ。
 「Cせん竹田」も、鉛筆画でいい味を出している。ただ、やはり乳房を責めている場面は少ない。
 作画レベルは非常に高いが、巨乳プレイの充実度は正反対である。
乳揉み・乳吸い・乳首責め・パイズリなどの巨乳フェチプレイが、前戯においては連続2カット以上、挿入中においては1カット以上描かれていた場合に、1回とカウントするという基準で見た場合、
 乳吸い2・乳揉み2。合計、4
 「オッパイ星人への推奨ランク=巨乳フェチプレイ充実度」は、最低のCランク。
 オッパイ目当てで買ってはいけないレベル。一般作品での巨乳フェチを期待して買うと、非常に残念な結果に陥る。
 乳ではなくお話を――。それがこの作品の楽しみ方である。

 
 5
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